2009-02-13

会社案内はベストセラー!


2005年から2006年にかけて1年契約で、上場とともに飛ばしていたアニメ制作会社の雄「GONZO」のブランディングを引き受けた。若き社長の下、週一で全社から選りすぐられた精鋭たちと、破竹の急成長をしている会社を社内外にきちんと、一筋の明快な幹を打ち立ててお見せしようという計画。会社は生き物、日々良いところも悪いところも成長してしているわけで、様々な課題を同時進行で改善していかなければならない。そんな行動計画満載の中、底をつきかけた会社案内を急きょ作るという話が持ち込まれた。企業買収で毛色の違う様々会社も加わり、散漫になってきた会社案内。時まだ、求める軸を共有しきれていないプロジェクトの立ち上げ期なだけに、僕は改革の真髄、改革力をわかりやすく理解してもらえるチャンスと、「売れる会社案内」「買いたい会社案内」というコンセプトで、写真のダミーを用意して提案した。そもそも、会社案内は、営業のツールとしての機能と、ややもすると会社の自己満足的色彩が強いものになりがち。また従来、その高額な制作コストに直接の投資費用対効果を期待していない。そこを真逆に、かけた制作費は売って回収。利益の出る会社案内。書店でネットで世界に売れる、わが社の会社案内はベストセラー!をコンセプトにしたわけだ。というのも、アニメは世界商品、日本が誇る文化の経営資源だ。当然、会社もそこを意識している。そこを、既存のコアなゴンゾマニアに止まらず、世界のアニメ市場で群を抜いた、これぞ日本文化、日本企業!をお見せする。これこそプロジェクトの本題なのだから、群をぬく国際宣伝力と販売収益とは一石二鳥。分厚いマンガ本の中に、創業以来のアニメコンテンツをアートとして大胆に扱い、書店の売り場も、新刊コーナー、アート・ファッション情報コーナー、オタク・アキバ系コーナー、経済ビジネス書コーナー、いずれの領域から見ても頭ひとつ出ている「何これ?」そして「すっげー!」なカルチャーブック、それすなわち「わが社の会社案内っす」。「お買い上げありがとうございます」。を目指したわけだ。プロジェクトチーム内では了解されたこの案、残念なことに取締役会では、「マンガとアニメは違う」といった意見が支配的だったようで、結局、お蔵入り。その後、会社は急速に業績を落とし、1年契約満了も待たずにプロジェクトも頓挫。あれよあれよと創業経営陣の総退陣となってしまった。改革とは既知にとらわれず未知をダイナミックにスピーディーに決断できる事によってのみ達成されるのです。若き経営陣さえも、過去の経験と業界の既知につかまり墓穴を掘る。この壊す、抜きん出る、がー難しいのですねー。伝統(トラディショナル)とは、その語源であるラテン語によれば、「トランスメットル」と「トライゾン」、「引き継ぐ」と「裏切る」という2つの背反する言葉が内在されている。まさに生命の進化の過程そのもの。先人の生き抜く知恵を受け継ぎつつ、誰よりも早く既定を大胆に裏切り続けられたもののみが、今日、生きている自然界と。詳しくはこちらを! 今日は時効ということで秘蔵の蔵出しを1冊でしたぁー。ガンバレゴンゾ!

「GONZO」 Publisher: GONZO 定価1000円 未発売 2005年。(全身光沢の「銀」仕様と、全身光沢の「黒」仕様の2タイプ制作)Creative Direction & Planning: Okada Yoshitada + Art Director & Designer: Minezaki Noriteru

写真のデザイン&ダミー制作はデザイナー峯崎ノリテル。彼は僕が命を預けている最も信頼をおく若きデザイナー。というのは僕のあの名刺が彼作。彼の代表作で世間が知るところでは、「カーサ・ブルータス」のロゴ。現在は、日本を代表するサブカル誌「スタジオボイス」「スペクテイター」、モード誌「ヴォーグ」などのアートディレクターとして大活躍中の憎めない優しい日本を代表する奇才・天才クリエーター。

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